マジ万死だよねー!
裁判官の名言集、みたいな本を読んでいます。
タイトル正しくは
「裁判官の爆笑お言葉集」
なのですが、第一章のテーマが「死刑か無期か?」などと、おふざけ本でもないです。
死刑判決を言い渡して「控訴し、別の裁判所の判断を仰ぐことを勧める」と付言した例なんか、なんとも言えない感慨を受けました。
面白い本ですよ。
章末ごとのコラムもいい。
例えば、裁判官は法廷で自分の事を「裁判所」と自称するのだそうです。
「裁判所はそう考えます」って具合に。
私はこう思うな、っていう主観ではなくあくまで「法の」代弁者、という事かな。
そんな事知らなかったなー。
あと法衣の素材がシルク100%で、1着「十数万円」とか。目玉飛び出る程たけぇ!
でも「法衣の黒はなにものにも染まらない」という意味がある事が有名なのと合わせて考えると、その十数万に「裁く者」としての意志とかプライドとか色々が込もってるのかなぁなんて想像します。
尤も、着てる服が高けりゃ中身も崇いとは言いませんが。
警察が「身内の犯罪」を揉み消そうとした事件で執行猶予を言い渡した裁判官が
「罪は万死に値する」
と言った事に対する筆者の感想が面白い。以下本文より抜粋
【だって「万死」ですよ。1万回死ぬんですよ。毎日欠かさずに死んでも27年半かかります】
数えたんかいwww
ちなみに私は、
厳しい事言う割りに執行猶予かー、万死の意味分かってるのかな?
という解釈をしたんですが、筆者的には量刑相場と心情の板挟みになった裁判官が痛烈な非難で量刑の軽さとのバランスを取ろうとしてるのかなーって事らしいです。
ますます、裁判官も人間なのねぇ。